子供っていつから文字を読むようになるんだろう?
親ならどこかのタイミングでそう思うでしょうが、「うちの子ぜんぜん読めない!やばい!」という焦りを感じるのは、幼稚園など集団の中に入ってからでしょうか。
最初に言っておきますが、これ、個人差ですからね。
このままずっと読めないわけではないし、幼稚園などで特別な指導をしなくても生活の中から覚えていくものだそうです。だから親が焦ってもしゃーない。
息子は文字への興味がぜんぜんない子だったので、「せめて興味だけでも持ってくれ!」とあれこれ試しました。
そしてカタカナ習得という斜め上の方向へ着地。
こんなパターンもあるんだな、ということで、どなたかのご参考になれば幸いです。
一般的にひらがなが読めるようになるのは年長くらい?
- かな文字を読める…年長児で97.2%
- 自分の名前をひらがなで書ける…年長児で98%
ベネッセの調査によると、ほとんどの子が読み書き(なまえレベル)までになるのは年長さんになる頃のよう。
息子は早生まれということもあって、「小学校に入学するころまでにできればいいかな~」なんて思っていました。
でも、周りの友達の読み書きの実態は…
息子の通う幼稚園では、年少の冬の時点でお手紙交換がクラスで流行りました。
「〇〇くんへ またあそぼうね」くらいの短文で、鏡文字だったり点や線が足りなかったり…というミスはあれど、解読できるレベルのお手紙が通園リュックの中に入っているわけです。
そして「□□ちゃんからお手紙もらったんだ~!」などとドヤ顔の息子が自慢げに手紙を見せてくるわけです……。
これ、地味に焦ります。
ゆっくりでいいやーって思っていたけど、なんとか読めるレベルのお手紙が書ける同級生と、文字自体に全く興味のない我が子。
かくして、年少の冬から『息子にひらがなに興味をもたせよう』キャンペーンが敢行されたのです。
我が家がひらがな学習で試したもの
息子は文字に興味がなかったのでまず興味をもってもらうことからスタート。
我が家は自宅学習用の教材をとっていないので、日常生活の中で文字に触れる機会を増やすことを目指しました。
おためし1:ひらがなランチョンマット
これは幼稚園入園時点でもっていたので、年少の冬からスタートしたわけではないのですが。
ランチョンマット全面にひらがなが描かれたものを食事の時に使っていました。
50音順に文字と単語のイラストが描かれていて、子供好みのポップな雰囲気。サイズも大きいので食事の汚れをガードするという本来の目的でも活躍してくれました。
3歳になった頃からずっと使っていたので、食器の擦れるところはプリントが剥げてボロボロ…。
こんなになっているのに、息子がひらがなに興味を持つことはありませんでした。ちーん。
おためし2:ひらがなお風呂ポスター
なにかを覚えるならお風呂だろう!ということで、浴室にポスターも貼りました。
裏面を水で濡らすと、何度でも張ったり剥がしたりできます。ダイソーで購入。
これも「あいすくりーむの、あ!」とか親の言った言葉をオウム返しにはするんですが、文字自体を追っているかというと……。
なまじイラストから単語がイメージできてしまうから、文字に興味がいかないのか?それとも内容そのものに興味がないのか?とにかく息子には響きませんでした。
おためし3:のりものひらがな学習テキスト
ひらがな学習をはじめた3歳の頃の息子は車大好き!トミカ大好き!な車キッズだったので、のりものの写真がたくさん載っている学習テキストも使いました。
もっと本格的に文字を練習するためのドリルも各出版社から出ていますが、興味を持たせるという目的だったので、写真もりもりフルカラーのものを選びました。
50音順にページが組まれているわけではないので、「文字に親しむ」というイメージのドリルです。
車だけでなく、電車や飛行機など幅広い種類ののりものが載っているので、はたらくくるま好きの子供だったら喜ぶはず。
息子も大喜びでページをめくっていたのですが、自発的に「文字を読もう・書こう」とまでは思わなかったようで、いつの間にかリビング収納の棚の中へとしまわれていきました……。
ただ、このドリルでさらっと文字をなぞったおかげで「文字は書くことができるものらしい」ということは認識したのか、紙やおえかきボードに謎の図形を書きなぐっては「○○○って書いたんだよ!」と見せてくれるようになりました。
まさかの展開…え、カタカナから覚えたの?!
これはもう、息子本人が「覚えたい!」と思うようになるのを待つしかない…と思っていた年中の春。思わぬ変化が訪れたのです。
恐竜への興味から文字への関心が…?
年中に進級し、5月の末あたりから急に恐竜に興味をもった息子。
恐竜の図鑑や絵本に夢中になっていたので、ためしに図書館で『恐竜あいうえお』という絵本を借りてみました。
これがなんと大ヒット!
恐竜のイラストと一緒にひらがなで恐竜の名前が書いてあって、ここで文字の存在に気づいた様子。
トリケラトプスの絵本シリーズ「恐竜だいぼうけん」の作者さんなので、恐竜好きな子供にはおなじみのイラスト。ところどころにリトルホーンが出てくるのがかわいくて私は大好き。
Amazonのレビューにもありますが、けっこうマイナーな恐竜が載っています(恐竜くわしくない子供だと飽きちゃうかも?というくらい)。恐竜キッズにひらがなを親しませるならおすすめです。
はじめて読んだ単語は「カルピス」
息子がはじめて単語として読んだカタカナは「カルピス」でした。
「カルカロドントサウルスのカル!スピノサウルスのピ!サウルスのス!」
これを帰省中の電車の中で披露されたので、母ちゃんはびっくりです。お昼ご飯のおともに息子の大好物のカルピスウォーター買っておいてよかった。
はじめて単語を読んだのは、4歳の夏休み。カルピス。(育児記録)
恐竜図鑑をきっかけにカタカナをどんどん習得
息子がカタカナを習得したきっかけは間違いなく恐竜への愛でした。
子供って文字を覚える前から、視覚からの映像と単語を結び付けていますよね。
息子も例にもれず、車の車種名とかキャラクターの名前とか、教えたつもりもないものをたくさん覚えていました。
恐竜についても同様で、図鑑のイラストを見たら「これはティラノサウルス」、「こっちはトリケラトプス」と名前が結びついている状態でした。
これがどこかのタイミングで「これはティと書いてあるらしい」と気づいたんでしょうね。
この記事を書くにあたって思い返してみたのですが、たしか最初に「これなんて書いてあるの?」って聞いてきたのはティラノサウルスだった気がするなぁ。だから最初に覚えたのもたぶん「ティ」。
うちの息子、植物食恐竜推しなのに、肉食のティラノサウルスがスタートだったのも不思議。でも意外とそういうものなのかしら。
日がな一日恐竜図鑑を眺めているので、音と文字を結び付けていくスピードも速い。これはちょうど興味が向いたタイミングと夏休みが重なったのも大きいと思います。
4歳半でカタカナはほぼマスター
「本人が興味を持ちだしたら文字なんてあっという間だよ!」とは先輩ママたちから聞いていたのですが、これ本当です。
ティラノサウルスを覚えてからは本当にあっという間にカタカナを覚えていきました。
まずしっかり読めるようになったのは、再頻出単語である「サ・ウ・ル・ス」の4音。
あとは好きな恐竜の名前を順番に覚え、よく出てくる「ア」とか「パ」とかも覚え……、こういう覚え方をしていくと、濁音や半濁音などもなんの抵抗もなくスラスラ覚えるものなんですね。びっくり。
数週間で図鑑に出てくる恐竜の名前はほぼ読めるようになっていました。(小さい「ィ」とか、大人でも読みにくい長い単語はまごつく。オピストコエリカウディアとか、私も読みにくい)
で、ひらがなは読めてるの?
なんと息子、ひらがなも読めるようになりました。
年中の9月半ば、カルピスを初めて読んだ日から1か月半ほど経った頃には、ひらがな50音もほぼ読めるようになっています。
きっかけはやはり恐竜図鑑で、ページの上のところにある「ティラノサウルスのなかま」という題字でひらがなの存在を認識したようです。
一度興味を持ってしまえば、読み方をマスターするのは本当にあっという間。文字の少ない赤ちゃん絵本くらいなら読めるようになりました。
これまでひらがなに興味をもってもらうためにいろいろ声かけしてきたつもりだったけど、結局本人が好きなものでないと響かないんだなぁと理解しました。
子供がひらがなを読めるようになるために必要なこと
ここまでお読みいただくとおわかりいただけると思うのですが、うちの息子は興味のないことにはとことん興味がありません。
練習ドリルに取り組ませたからといって覚えるわけでもなく、くらしの中で自然と文字への興味が生まれ、習得していくのだということがわかりました。
育児書や先輩ママから聞いてはいたけど、しっかり理解はできてなかったんですよね。
今回のひらがなが読めるようになるまでの流れから、うちの息子の場合は
- 子供が興味をもつまで待つしかない
- 学習教材によって子供が興味をもちやすくなる効果はあるのかも?
- 親が焦ってどうにかなるわけじゃない!
ということがわかりました。
周りにちゃれんじや公文といった学習教材を受講しているおうちもあって、そういう子たちは文字への興味をもったタイミングも早かったし、年少でお手紙くれたのもちゃれんじしてる子でした。
今回の件でも、家庭で手当たり次第にドリルに取り組ませるよりは、年齢に合わせて構成された学習教材をさせるのが効率的でいいのだろうなという気はしました。実際の教材を見せてもらっても、キャラクターや教材に慣れている状態なら楽しく学習できそうだなという印象でした。
ひらがな問題に限らず、親が焦らないのが重要な場面は今後もどんどん押し寄せてきそうなので、子供がやる気になるタイミングを待つというのは肝に銘じておくことにします。
とりあえず、「トミカはいいからひらがな覚えてくれーーーー!!!!」と思っていた去年の私には、焦る必要ないよと伝えたい。
あんたの息子、恐竜図鑑のおかげでカタカナ・ひらがな覚えるよ。
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